
コラム16回目 6/22
和歌山県の読売新聞支局で講習会を行った時のこと。
以前から関西方面での講習会にはよく来ていただいていた、太極拳の先生の方がお仲間の先生方を連れてこられていました。さすがに見るポイントが鋭く、手の組み方、指先の動きにまで質問をいただき、こちらもいろいろと気がつくことが出来ました。また、実際に施設や在宅介護をしている方も、実際の事例を挙げて相談してくださり、共同研究のような場になりました。
講習終了後は、目の前が和歌山城だったので、城内を散策。想像以上に広く、自然も豊か、石垣の威容はさすが徳川御三家の城だと感心しきり。天守閣からの眺めもよく、久しぶりにちょっとした観光を満喫しました。(いつもは、ほとんどがホテルと会場の間を往来するだけですから)
観光もつかの間、次の会場の名古屋まで移動しなくてはならないため、和歌山駅行きのバスに乗りました。スケジュールチェックなどをしていると、あっという間に時間は過ぎ、和歌山駅に到着・・・と思いきや、風景がまったく違うじゃないですか。
よーく見てみると「和歌山市駅」
そんな、一文字違いで紛らわしい・・・もっと違う名前をつければいいのに・・・と自分のミスを棚に上げ、内心、悪態をついている自分がいました。見れば分かるのに、
「ここ和歌山駅ではないんですよね・・・」
とわざわざ運転手さんに無用の言葉を言ってしまいました。
すると、運転手さんから意外な一言が。
「いやぁ〜、えらいすみません。ここ南海の駅なんですわ。私がもっと気づいていれば良かったんですがなぁ〜」
いやいや、悪いのは自分です。運転手さんが謝るなんて、滅相もない。
内心、悪態をついてた自分が恥ずかしくなりました。
その運転手さん、自分の後ろのお客にも、
「バスカード、ここは使えないんですわ。私が乗るときに言ってれば良かったんですが。えらいすみません。」
と、これまた言ったこちらが申し訳ないと思うような、見事な対応ぶり。ややもするとクレーマーと化する芽を見事に摘んでいく、というより、相手に自ら芽を摘ませていきます。
そんなことを関西出身の友人に話すと、
「関西では、結構そういう人多いよ。そうやってとんがった気持ちをスポンジのように吸収していく。関西の大人の知恵かな」
いやぁ、凄いなぁ。そう言えば、雨も降り逆戻りするバスに乗ったにも関わらず、気分はすっかりデトックスされていました。